京王多摩川のまちづくり

「itonami」開発エリア図

2027 駅前から“まちびらき”

2027年、計画地面積約3万㎡の駅前開発エリアが先行開業。広場と歩行者空間が駅と各建物をつなぎ、住宅や店舗、公園、保育園、福祉施設等からなる開発エリア「itonami」が本格始動。多様な人が行き交い、新しく住む方々と地域の方々が、楽しく集えるまちを目指します。

「itonami」工事現場

2024 土地区画整理事業

京王多摩川駅周辺地区土地区画整理事業を実施。新たな道路を整備するほか、用水路を蓋掛けし歩行者通路化、外周部の道路は敷地側へ2m拡幅するなど、まちの住みやすさや利便性が向上する計画を進めています。

高架下空間1YYCLUB（ワンワイワイクラブ）

高架下から日常を温める

開業を待たず、2025年から高架下の暫定活用を開始。高架下空間が1YYCLUB（ワンワイワイクラブ）へと様変わり。名前の由来は 1YEN YATAI（1円屋台）＝「1円から屋台にチャレンジできる」仕組み＋「みんなでワイワイ」の意味。地域の声を元に、週替わり・入れ替わりで出店者が登場し、気軽にフードやドリンクを楽しめる場づくりをしています。地域の方々主催のイベントも開催しており、誰もが気軽に立ち寄れる空間になりました。少しずつ実験的に行いながら、にぎわいの芽をていねいに育てます。

京王多摩川まちづくりプロジェクト >>

京王キッズプラッツ（参考写真）

子育てと学びを近くに

京王キッズプラッツ多摩川園が「itonami」に移転。東京都認可の0〜5歳児が通える保育園は「自然のぬくもりと遊び心」がテーマ。公園に面した園庭でのびのびと過ごせます。

駅舎完成予想図

駅の安心と快適をアップデート

2027年には京王多摩川駅舎が生まれ変わり、大型エレベーターやホームドアの設置、トイレや改札口がリニューアル。

image photo

調布市の福祉・医療施設が移転

賃貸住宅・福祉棟の低層部に調布市の福祉・医療施設が調布駅周辺より移転します。まちの機能更新を市と連携協力をして行い、多様な方々が交わうまちづくりを推進しています。

土地区画整理による開発街区概念図

2023 京王多摩川駅周辺地区地区計画策定

2019年に京王電鉄がまちづくり計画を調布市に提出、2023年に都市計画が決定。地区計画の将来像は『地域共生社会に向けた多世代が共に生き多様な主体が交流するコンパクトなまちづくり』です。

現地周辺航空写真

河を越える玄関口、支線時代から

京王多摩川駅は、京王相模原線の全通より前から“河を越える玄関口”として機能してきました。多摩川の行楽地や京王閣・百花苑などへのアクセス拠点であり、週末は家族連れが、平日は通勤・通学客が行き交う二面性を併せ持つ駅前。水辺のにぎわいと市街の暮らしが交わる地点として、支線時代から人の流れを束ね、地域の商いと文化を育ててきました。その“交流の遺伝子”を受け継ぎ、歩行者通路や建物、広場、公園、そして河川へと、空間が段階的につながっていきます。

京王フローラルガーデンアンジェ

2002–2021 京王フローラルガーデンアンジェ

2002年、駅前で季節の花と緑を楽しめる「京王フローラルガーデンアンジェ」が開園しました。マグノリアやバラをはじめ、四季の見頃が園路に沿って連なり、複数のテーマガーデンが散策のリズムを生み出しました。週末には音楽会や花のイベントが開かれ、夕暮れにはライトアップが演出される日も。芝生やテラスではピクニックや読書を楽しむ姿が見られ、屋外のバーベキューエリアもにぎわいました。2021年にその役割を終えるまで、多くの人に親しまれた駅前の庭園でした。「itonami」では歩行者空間や植栽計画にそのDNAを受け継ぎ、緑と人が自然に交わる風景を“日常の景色”として編み直していきます。

百花苑

1956 百花苑、四季を映す庭

1956年開園、1961年～改称の「百花苑」。日本庭園は家族の記憶の場に。1993年に幕を閉じ、駅前さくら広場の七夕かざり等季節の行事に“花の記憶”が息づきます。

京王遊園

1955 京王遊園、水辺の余暇へ

1955年に「京王遊園」開園。59年に当時沿線随一規模となる京王プールが開設し人気スポットに。川辺の余暇を彩りました。

京王電車沿線名所図絵（画像提供：国際日本文化研究センター）

1927 「東京の宝塚（東の宝塚）」とも称された京王閣

1927年、京王電気軌道が多摩川原に開いた総合行楽施設「京王閣」は、“東京の宝塚（東の宝塚）”と称されるほどの人気を博しました。本館には総大理石貼りの大浴場や大食堂、演芸館・喫茶室・児童遊戯室・音楽室が揃い、園内には遊舟池や大瀧、庭園が配されました。さらに野球場・テニスコート・ベビーゴルフなど運動施設も整い、家族で「見る・遊ぶ・くつろぐ」を一日で満喫できる場所でした。周辺には京王演芸館や料亭が並び、楽団によるショー等が華やぎを添えていました。

相模原線多摩川橋梁

京王電鉄の原点

1913年4月15日に笹塚―調布間が開業。1915年には新宿―笹塚間の工事が完了し、1916年6月1日には調布―多摩川原駅（現・京王多摩川駅）まで延伸しました。開業直後から輸送需要は拡大し、輸送力強化のためボギー車を導入。1919年（大正8年）には多摩川原駅前で造園事業を行い、地域のにぎわいを広げました。当社は鉄道事業を通じて時間価値を高め、暮らしと産業の発展に貢献してまいりました。京王多摩川においても、この原点を受け継ぎ、公共性と安全性を最優先に取り組みます。